2009 Fiscal Year Annual Research Report
画像解析評価を用いた軽量高強度材料Al3Tiの延性改善と塑性変形メカニズムの解明
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21560106
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
吉田 政司 Ube National College of Technology, 機械工学科, 教授 (10370024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 和孝 独立行政法人国立高等専門学校機構 宇部工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (10156862)
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Keywords | 塑性変形 / 立方晶 / 放電プラズマ焼結 / 正方晶 / 金属間化合物 / チタン化合物 / アルミニウム化合物 |
Research Abstract |
正方晶DO_<22>型Al_3Ti、および立方晶L1_0型(Al,Ni)_3TiをSPS焼結法によって作製した。まず、Ti粉末を水素化してからボールミリングによって粉砕することによって1ミクロンまで微細化し、Al粉末と混合した後、700℃で反応させAl_3Ti粉末を作製し、その粉末をボールミリングによって、微細化し、放電プラズマ焼結法によって反応させて、不純物相のないAl_3Ti多結晶体試料が得られた。Al_3Ti結晶の大きさは、焼結温度が800℃から1000℃の範囲で、ほぼ5ミクロンで、一定であった。その試料の引張試験を行ったところ、破断強度は200MPaで塑性変形はみられなかった。 (Al,Ni)_3Tiの作製は、Al_3Tiの場合と同様に、水素化後粉砕したTi微細粉末を用い、焼結温度1000℃で、放電プラズマ焼結法を用いておこなった。(Al+Ni):Tiを3:1に固定し、AlとNiの割合を変化させて試料を作製したところ、Alに対するNiの割合が10%から17%の範囲で、不純物相のない立方晶L1_0型(Al,Ni)_3Tiの多結晶体試料が得られた。結晶粒の大きさは20ミクロンであった。その試料の引張試験を行ったところ、破断強度は250MPaで、塑性変形はみられなかった。室温での引張試験では塑性変形が見られなかったので、高温(300℃)で引張試験をおこなえるように引張試験器の改造をおこなった。今後、焼結温度を変えて結晶サイズを変化させて、正方晶DO_<22>型Al_3Ti、および立方晶L1_0型(Al,Ni)_3Ti延性の改善を試みる予定である。また、高温での引張試験をおこない、塑性変形挙動を明らかにしていく予定である。
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