2009 Fiscal Year Annual Research Report
ラピッドローテーション鏡面研削によるナノ表面構造の創成
Project/Area Number |
21560122
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 稔 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (60504256)
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Keywords | 機械工作・生産工学 / 精密部品加工 |
Research Abstract |
本研究は,砥石周速度200m/s超の超高速研削領域において,工作物周速度を高速回転させて高能率研削を行うラピッドローテーション研削に,粗粒cBNホイールのトランケート・ドレッシングを組み合わせて鏡面研削を行う「ラピッドローテーション鏡面研削」により,焼入れ鋼表面にナノ結晶表面構造を創成しようとするものである. 平成セ21年度は,本実験の主要装置である超高速平面研削盤の立上げ,超高速ツルーイング装置の開発および工作物高速回転装置の製作を目的として研究を遂行した.さらに,超高速研削用cBNホイールおよび超高速ツルーイング装置用ダイヤモンドドレッサの設計・製作も併せて行うこととした. 研究結果を要約すると次のようになる.年式が古くなった超高速平面研削盤の修理,立上げを行い,超高速スピンドル等の主要素の基本機能の確認を行うことができた.また,超高速ツルーイング装置の仕様検討を行い,メーカーの協力を得て設計・製作し,超高速平面研削盤のテーブル上に設置し試験運転を行った.本装置は直径110mmのダイヤモンドドレッサを用いて最高使用周速度180m/sで回転可能である.砥石周速度200m/sに対して,周速度比0.9が可能であり,目的としているラピッドローテーション鏡面研削の実験に必要な条件を満足するものである.しかしながら,設計・製作に要した費用が計画金額を超過し,工作物高速回転装置の準備に至らなかった.この点については,平成22年度で対策を実施する予定である.さらに,超高速鏡面研削用cBNホイールの仕様を決定し,試験用ホイールとして,砥石粒度#200,集中度175,のビトリファイドボンドcBNホイールを製作した.ダイヤモンドドレッサについては,超高速ツルーイング装置用に専用設計中である.以上,研究初年度として,実験装置の準備を中心として研究を行い,主要素としての超高速平面研削盤,超高速ツルーイング装置等の準備を行うことができた.
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