2010 Fiscal Year Annual Research Report
ラピッドローテーション鏡面研削によるナノ表面構造の創成
Project/Area Number |
21560122
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 稔 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (60504256)
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Keywords | 機械工作・生産工学 / 精密部品加工 |
Research Abstract |
本研究は,砥石周速度200m/s超の超高速研削領域において,工作物周速度を高速回転させて高能率研削を行うラピッドローテーション研削に,粗粒cBNホイールのトランケート・ドレッシングを組み合わせて鏡面研削を行う「ラピッドローテーション鏡面研削」により,焼入れ鋼表面にナノ結晶表面構造を創成しようとするものである 平成22年度は,超高速平面研削盤を改造したラピッドローテーション研削盤の性能を確認し,超高速鏡面研削における粗粒cBNホイールのTTMドレッシングの原理及び研削特性との関係を解明することを目的として研究を遂行した.研究結果を要約すると次のようになる ラピッドローテーション研削盤の性能確認に対しては,超高速鏡面研削盤本体の位置決め精度などの性能試験,超1高速砥石軸の回転性能試験等を実施し,実験に供すことができる基本性能を有していることを確認した.また,超高速砥石軸に予備実験用の160m/s仕様のビトリファイドボンドcBNホイールを取付け,最高使用周速度までの回転試験を実施した.合わせて動バランス測定装置を用いて動バランス修正を行い,所望の動バランスを確保することに成功した.さらに,cBNホイールが超高速回転する際に問題となる,研削液の供給不足の対策として,cBNホイール外周のつれ回り空気流遮断方式の巻付けノズルを設計,製作した TTMドレッシングの原理及び研削特性との関係の解明については,ダイヤモンドドレッサの設計,製作を行い,超高速ツルーイング装置にダイヤモンドドレッサを取り付けて回転試験を行い,最高使用周速度160m/sまで回転可能なことを確認した.また,ドレッシング実験における砥粒切れ刃の解析のために,アセチルセルロースフィルム転写によるミクロ観察法,印象剤によるマクロ観察法,および砥石回転時の断面状態を解析する砥石回転時の凹凸評価法の3種類の解析法を用いて切れ刃の特性化をはかることとして,これらの解析に必要な準備を行った.今後,TTMドレッシング実験を行い,砥粒切れ刃の特性化と研削性能の関係を解明する予定である
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