2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノマテリアルを用いた機能性部品のラピッドプロトタイピングに関する研究
Project/Area Number |
21560128
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
楢原 弘之 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 教授 (80208082)
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Keywords | ラピッドプロトタイピング / MID |
Research Abstract |
本研究は積層造形法でMolded Interconnect Device(成形回路部品:MID)等の機能性部品の迅速試作実現を将来的な目標とし、本研究課題ではナノマテリアルを用いて機能性部品のラピッドプロトタイピングを実現するために必要となる基礎理論の整備にある。平成21年度は吐出ノズルによる回路形成と積層造形法をベースとして、Molded Interconnect Device-Rapid prototyping(MID-RP)実現のための根幹技術となる、吐出ノズルや造形単位に関わる基礎理論および積層造形法による機能性部品実現のための設計基礎理論の構築を目指した解析と基礎実験を行った。 (1) 吐出ノズル機構基礎実験装置の構築:溶融型積層造形法を模した吐出ノズル機構を製作し基礎実験装置の構築を行った。吐出ノズル機構の構造の違いによる基礎実験を実施して、基礎特性評価を行った。溶融樹脂を制御性良く吐出可能にする溶融ヘッドを構築するための溶融ヘッド構造についての機能性評価手法を検討し、この知見に基づいて品質工学のパラメータ設計を実施して最良形状を得た。 (2) 微細パターン描画のための熱成形プロセス解析:積層造形法で微細パターンを描画可能とするために、支配要因の高いレーザ光走査による励起熱分布の影響を熱解析し、レーザパワー、走査パターンの違い等による積層材料への影響を解析した。ステファン数の違いによる加熱・溶融・凝固過程への影響を解析し幾つかの知見を得た。 (3) 導電性材料の積層条件の違いによる導電性への影響:シルバーナノインクをFDM積層造形物へ描画した場合の導電性への影響を調べた。カーボンインクまたは溶解したABS樹脂を用いて事前にコーティングを行うことで電気抵抗率に影響を与えるという実験結果が得られた。
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