2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560148
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
海津 浩一 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (50177317)
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Keywords | 機械要素 / 締結 / 分解 / リサイクル / 継手 |
Research Abstract |
本締結法で用いてきた従来のリベットとリベットホルダーの形状は分解可能ではあるが、高い分解荷重が必要で分解が容易ではなかった。本年度は分解荷重を減少させて容易に分解できるように種々のリベットとリベットホルダーの形状を検討した。その結果、リベット軸とリベットホルダーの穴のクリアランスの大きさを制御することで、締結強度を低下させずに分解荷重を減少させることができることを見出せた。したがって、本研究で提案するリベット締結法は、製品としての役割が終わった異種材リベット継手を低荷重で比較的容易に分解でき、材料ごとに分別が容易であることから材料のリサイクルに非常に有効である。また本年度は、衝撃エネルギーを用いたリベットの打込みの有益性を明確にするため、リベット軸の薄板への打込み速度による締結強度や締結状態への影響を実験により詳細に検討した。その結果、締結強度は打込み速度が速いと高くなり、締結強度が向上する傾向があること、締結した継手の面外変形は打込み速度が速いほど減少すること、またリベット軸が打抜いた穴の切り口面も打込み速度が速いほど平滑なせん断面が得られることなどを明らかにした。さらに、このような締結状態が生じるメカニズムの解明のために、前年度に開発した固体の大変形解析が可能なSPH法に基づく計算プログラムを改良し、本締結法におけるリベット軸での薄板の打抜き過程やリベット軸とリベットホルダーによる締結過程という連続したいくつかの複雑な過程を解析できるようにした。改良した計算プログラムによる解析結果より、材料パラメータの適切な選定および打抜き過程の破壊基準などの今後の検討課題はあるものの、複雑な締結過程を定性的に解析できたことから、最終的な締結状態を予測できる有用な解析ツールとなりえる可能性があることもわかった。
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Research Products
(3 results)