2010 Fiscal Year Annual Research Report
タンデムロータ型インテリジェント風力発電ユニットの研究開発:最終章(実証試験)
Project/Area Number |
21560179
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
金元 敏明 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90092642)
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Keywords | 風力発電 / 風車 / 実証試験 / 風車ロータ / 発電機 / フィールド実験 / 発電特性 / 空力騒音 |
Research Abstract |
大径の前段風車ロータと小径の後段風車ロータが,固定子を持たない発電機の内外二重回転電機子を互いに駆動する,新たな風力発電ユニットモデルを用いた試験を遂行している.本モデルの風車ロータは,前後段ブレード枚数3枚,5枚,後段風車ロータ径2000mm,1680mmであり,二重回転電機子方式二重巻線形誘導発電機を駆動する.現段階で得られている成果は次の通りである.(1)試験フィールドの風況:本試験サイトでは2010年4月から2011年1月までは西風が卓越しており,風速の出現率分布は2m/sから5m/sが全体の約70%を占めており,発電に良好な風況とは言い難い.また,平均風速はレイリー分布で予測できる.(2)実証試験ユニットの適切な設置位置:本風力発電ユニットを市街地に設置することを想定し,実証試験ユニット周辺の建造物や樹木が風車ロータへの流入条件に与える影響を調べている.(3)発電特性に及ぼす励磁条件の影響:ランプ負荷が大きい方が,起動トルクが大きくなるためカットインは遅くなるが,起電力が増加するため,風速に対して回転速度が遅くても出力は高くなる(Fig8).また,入力電圧を高くすると誘起電圧も高くなるが,磁力が強くなる分,相対回転速度は遅くなるので誘起周波数は低くなるが高出力となる また上記と並行して実用化に際して解決すべき問題の一つである空力騒音についても調べ,前段ブレードで発生した翼端渦が後段ブレードに流入することによる騒音を問題にする必要はなく,大規模な剥離による乱流や様々な渦の発生,境界層に基づく速度せん断層同士の干渉の影響が騒音要因であることを明らにしつつある
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Research Products
(6 results)