2010 Fiscal Year Annual Research Report
シンセティックジェットを利用した高揚力装置開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
21560187
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
佐藤 光太郎 工学院大学, グローバルエンジニアリング学部, 教授 (80252625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 和彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70260635)
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Keywords | 流体機械 / 数値流体力学 / ジェット / コアンダ効果 / 非定常流れ |
Research Abstract |
本研究は高揚力装置で連続噴流に代えてシンセティックジェットを適用することで流体供給・空気源確保の問題解決を図る準備研究であり,ここではシンセティックジェットと境界面と干渉について着目する.平成22年度は21年度に引き続き,二次元シンセティックジェットの流動特性について実験並びに数値解析の両面から解明を試みた.まず,自由噴流に関して,連続噴流では噴流中心時間平均速度は流れ方向座標xが増加すると単純減衰するのに対して,シンセティックジェットではあるxにおいて最大値(極大値)が存在すること,無次元ストロークが小さい場合には流れ場の速度変動に及ぼす渦の影響はスロット出口近傍に限定されるのに対して,無次元ストロークが大きい場合には下流域においてもその影響が認められること,シンセティックジェットの平均流形成位置は無次元ストロークに比例して大きくなることなどが明らかになった.また,剛体壁近傍のシンセティックジェットの挙動に関して,スモークワイヤ法による可視化実験並びに数値シミュレーションからシンセティックジェットも連続噴流同様,固体壁面側に引き寄せられること,シンセティックジェットの付着距離はノズル高さだけでなく無次元ストロークにも依存し,本研究条件範囲においては無次元ストロークが大きくなると付着距離も大きくなること,連続噴流では壁面が存在すると概ね定常流となるのに対して,シンセティックジェットでは壁面存在によりフローパターンが大きく時間変化することなどがわかった.
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