2010 Fiscal Year Annual Research Report
高次精度適合格子法による爆燃爆轟遷移現象の数値解析
Project/Area Number |
21560188
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
小川 隆申 成蹊大学, 理工学部, 教授 (50338571)
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Keywords | 流体 / 流体工学 / 数値流体力学 / 衝撃波 / 反応流 |
Research Abstract |
昨年度実施した障害物群内における爆燃爆轟遷移現象の数値解析結果は,その後,解析結果を更に詳しく調べ,遷移に至るまでの火炎伝播の状況,遷移のメカニズム,爆轟の伝播形態を明らかにした.その結果を学会発表するとともに雑誌論文として投稿した. これまでの障害物はソルバーの制限から全て四角形柱を用いてきたが,障害物群内を円筒状に火炎が伝播する状況を解析する場合,火炎の伝播方向によって角柱に対する迎角が異なるため,障害物の影響が把握しづらい.また,爆轟遷移も迎角の影響を受ける.そこで,昨年度,任意壁面形状を扱えるように機能拡張したソルバーを用い,円柱群内における爆燃爆轟遷移解析を行った.その結果,方向によって火炎加速に違いが生じる点,爆轟遷移が火炎加速が遅い方向で生じる点など角柱による解析結果と共通した現象が確認できる反面,火炎加速が遅くなる方向に違いが見られた. 円柱の配列が火炎加速に与える影響をより明確に観察する目的から,チャネル内にある角度で傾けて配列させた円柱群を配置し,そこに火炎を平面的に伝播させるという過去に研究例のない条件設定を考案して解析を行った、その結果,円柱の大きさや密度が同じであるにもかかわらず,円柱群を傾ける角度によって火炎加速が影響を受けることが示された。これにより,障害物群内を円筒状に伝播する火炎が方向によって火炎速度が異なるメカニズムを明らかにできることが期待される.
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Research Products
(3 results)