2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560192
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
辻 知宏 高知工科大学, 工学部, 准教授 (60309721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蝶野 成臣 高知工科大学, 工学部, 教授 (20155328)
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Keywords | 非ニュートン流体 / 液晶 / せん断流れ / 分極 / シミュレーション |
Research Abstract |
液晶材料の巨視的分極効果(フレクソエレクトリック効果)が流動を用いて誘起できることをこれまでの研究で明らかにした.このことを応用すれば,液晶材料の巨視的分極の歪み速度依存性と形状適合性を利用することにより,固体圧電材料では実現不可能な,全く新しい発電システムが開発可能である.そこで本研究では,液晶発電システムの開発にあたり,液晶材料の流動誘起圧電効果の理論的解明からスタートする.得られた結果に基づいて,液晶流動実験装置の設計・製作を行い,流動によって誘起される分極値を実測する.最終的に,理論解析結果および実験結果を総合して,液晶発電システムの設計・試作を行う. 平成22年度は,前年度のシミュレーション結果に基づいて決定した液晶流動実験装置の製作を行い,実験を行った.ネマティック液晶材料である5CBおよび8CBにせん断流れを与え,偏光顕微鏡下で液晶分子の配向挙動を観察した.5CBの場合,偏光顕微鏡画像にほとんど変化が現れず,せん断流動中で液晶分子がほぼ流れ方向に静止することが確認された.一方,8CBの場合には,ある一定の歪量までは偏光顕微鏡画像に変化が現れないが,その後,流れと直交する方向の暗視野の帯の出現及び消滅が観察され,8CBにある一定の歪量を与えると分子配向がせん断平面外に逃れることが分かった.次年度は,これらの配向挙動が誘起する分極の測定を行う.
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Research Products
(3 results)