2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560192
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
辻 知宏 高知工科大学, 工学部, 准教授 (60309721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蝶野 成臣 高知工科大学, 工学部, 教授 (20155328)
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Keywords | 非ニュートン流体 / 液晶 / せん断流れ / 分極 / シミュレーション |
Research Abstract |
液晶材料の巨視的分極効果(フレクソエレクトリック効果)が流動を用いて誘起できることをこれまでの研究で明らかにした.このことを応用すれば,液晶材料の巨視的分極の歪み速度依存性と形状適合性を利用することにより,固体圧電材料では実現不可能な,全く新しい発電システムが開発可能である.そこで本研究では,液晶発電システムの開発にあたり,液晶材料の流動誘起圧電効果の理論的解明からスタートする.得られた結果に基づいて,液晶流動実験装置の設計・製作を行い,流動によって誘起される分極値を実測する.最終的に,理論解析結果および実験結果を総合して,液晶発電システムの設計・試作を行う. 平成23年度は,前年度に行った液晶流動装置の改良を行うとともに,液晶のフレクソエレクトリック分極値の測定を試みた.しかし,実験装置に組み込まれている電動モータおよび機械的擦動に起因する電気的ノイズの影響によって,フレクソエレクトリック分極値に関する純粋なデータを取得するには至らなかった.そこで,これまでのシミュレーションデータおよび実験データと今年度新たに追加で行ったシミュレーション・実験データを総合し,液晶発電装置について以下の結論が得られた. 1.タンブリング挙動を示す液晶材料を用いることによって,より高い分極特性を得ることができる.また,強誘電性を示す液晶材料の使用によって,分極特性がさらに良好となる. 2.分極特性は,液晶流動条件(分子配向条件,流量など)に依存するため,発電装置の設計に際し,シミュレーションによって最適条件を決定することが必須である.
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Research Products
(5 results)