2009 Fiscal Year Annual Research Report
混合流動場における瞬時壁面濃度2次元分布計測法の開発と非定常性の解明
Project/Area Number |
21560211
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
廣田 真史 Mie University, 大学院・工学研究科, 教授 (30208889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 顕 三重大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60345999)
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Keywords | 乱流混合 / 可視化技術 / POD解析 / 瞬時濃度場 / 非定常性 / T字管 |
Research Abstract |
本研究は,速度や温度,あるいは濃度が異なる2流体が合流・混合しながら流れていく混合流動場において,主に可視化技術によって流路内に形成される温度場や濃度場の瞬時2次元分布を測定し,その詳細な空間的構造や非定常特性を明らかにすることを目的としている.今年度は,水平な矩形断面直線流路(主管)にもう1本の矩形断面流路(枝管)が垂直に接続されるT形合流管内の乱流場において,一方の流体にトレーサー粒子を混入し,そこにレーザーシートを照射することで両流体の混合界面を可視化した.この可視化された流れをハイスピードカメラで撮影することで,混合界面の挙動を時系列的に測定した.とくに,可視化画像を濃度分布に変換し,2次元瞬時濃度場に対して正規直交展開法を適用することで,混合界面を支配している空間的な構造を抽出することが出来た.また,固有関数にかかる時間係数をFFT解析することで,非定常挙動も明らかにした.その結果,2流体の界面は大きな構造を維持しながら流れに直交する方向に周期的に振動しており,この振動界面の上に小さなキノコ状の縦渦が複数発生する複雑な構造を有していることが明らかになった.流れの合流する直前の壁面極近傍の濃度分布計測から,こうした構造は流れが予め有しているスパン方向への不均一性が増幅することにより生じると考えられる.また,流れに直交する方向の大規模な振動は,流れ方向への乱流熱流束の生成に寄与していることが明らかになった.次に,2流体の混合を促進する方法としてデルタ翼列により縦渦を混合層内に誘起する手法を考案し,温度場の測定によりその有効性を確認するとともに,可視化による濃度場の2時限時系列計測により混合が促進されるメカニズムについて検討した.その結果,デルタ翼からは縦渦が交互に発生しており,それによる乱れの増大により2流体の混合が促進されることが明らかになった.
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