2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560212
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤本 仁 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (40229050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宅田 裕彦 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (20135528)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 熱工学 / スプレー冷却 / 沸騰 / 液滴 / 可視化実験 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、液滴がその沸騰温度よりも充分高い加熱固体面に衝突した際の変形挙動と過渡的な沸騰現象を、実験によって明らかにすることである。本年度は2液滴連続衝突時の変形挙動と沸騰現象を研究し、単一液滴実験では評価できない液滴間相互作用の解明に注力した。実施した実験条件は次のとおりである。供試液体は常温の水であり、液滴直径は約0.6 mm、液滴速度は1.5~2.5m/s、2液滴の間隔は直径の数倍以下である。衝突板は表面が滑らかなインコネル合金及びサファイアガラスで、その表面温度を170、200,300,400、500℃と変化させた。また、液滴と固体面の衝突角度は90°(垂直衝突)から45°まで変化させた。 固体面に衝突・変形した先行液滴に後続液滴が衝突すると、2液滴が合体し、その内部に干渉流が発生する。垂直衝突では、固液界面で非常に弱い沸騰しか発生しない固体面温度170℃の場合と、固液界面に蒸気膜が安定して形成される500℃の場合に、合体液滴は軸対称に近い変形挙動を示した。しかし、それ以外の温度条件では沸騰気泡の破裂により液滴形状は3次元性を示した。また、固体面温度が170、200℃の場合、先行液滴衝突時に固液界面で蒸気気泡が離散的に発生するが、後続液滴が衝突すると蒸気気泡の数密度やサイズが明らかに減少した。これは固液界面およびその近傍の温度低下による蒸気気泡の凝縮が理由であると考えられる。傾斜衝突では液滴変形挙動は3次元になった。これは、後続液滴が先行液滴に衝突する際、先行液滴が斜面下方に移動しており、オフセット衝突になるためである。そのため、液滴間距離が重要な支配因子となることが分かった。流動現象は観察実験のみならず3次元数値解析によっても解明した。以上のように、研究の所期の目的は達成されたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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