2009 Fiscal Year Annual Research Report
予混合-拡散ハイブリッド燃焼法による燃焼制御とその応用
Project/Area Number |
21560213
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川那辺 洋 Kyoto University, エネルギー科学研究科, 准教授 (60273471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩路 昌宏 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (80135524)
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Keywords | 水素燃焼 / 濃度不均一 / 予混合火炎伝播 / 拡散燃焼 / レーザ誘起蛍光法 / 局所燃料濃度計測 / ラージエディシミュレーション / 消炎機構 |
Research Abstract |
予混合燃焼における火炎伝播速度がエンジン使用時には過大になってしまう水素予混合気において局所的に燃料過濃領域および希薄な領域となるような濃度不均一の混合気を形成し,そのなかを火炎伝播させることによって燃焼を制御することを試みる.すなわち,同じ総括当量比であっても分布特性を変化させることによって燃焼速度を上昇あるいは抑制して,制御することが可能となる.このとき,可燃限界内の混合気は火炎伝播し,それよりも濃いあるいは薄い混合気は混合・拡散律速となるために,基本的には拡散火炎を形成する.すなわち,これらの比率を局所的に変えることによって,燃焼を制御するこを目的とし,今年度は以下のような内容について研究を遂行した. まず,定容容器内に形成された高速非定常水素噴流の点火可能性および火炎伝播状況において重要である局所当量比分布を,周囲空気に混入したアセトンに基づくレーザ誘起蛍光法を用いて計測した.これによって対象中の混合気濃度を求めるとともに,点火安定性および火炎伝播限界分布を明らかにした.また,アンサンブル平均に基づく統計的検討も試みた. さらに,ラージェディシミュレーションの手法を用いて,同じく高速非定常噴流における火炎伝播過程を計算し,予混合火炎伝播から拡散火炎に移行する様子をとらえるとともに,噴射条件および点火条件を変化させることによって,ある程度,燃焼制御が可能であることが分かった.
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