2009 Fiscal Year Annual Research Report
高張力鋼板(ハイテン・超ハイテン)製造プロセス改善に関する熱工学的検討
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21560224
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| Research Institution | Kogakuin University |
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Principal Investigator |
大竹 浩靖 Kogakuin University, 工学部, 教授 (40255609)
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| Keywords | 熱工学 / 対流 / 沸騰 / 鉄鋼製造プロセス / クエンチ / 非接触計測 / 赤外線放射温度計 / 膜沸騰崩壊温度 |
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| Research Abstract |
本研究は、主として自動車車体に用いられる高級鋼材、高張力鋼板(ハイテン・超ハイテン)の製造プロセスラインの改善を熱工学、すなわち冷却技術的に探ることを目的とする。具体的には、昨今広く利用できるようになったMEMS技術、赤外線サーモグラフィおよび汎用数値計算コードを利用し、沸騰熱伝達特性の高精度予測およびこの知見に基づき鋼材の冷却特性を明らかにすることを目的とする。
平成21年度である初年度より精力的に実験を進めた。実験は大気圧水-水平上向き平板で構成される衝突噴流系(ラミナー冷却)を用いた。実験装置の大略は、マイクロファブリケーションにて製作されたシリコン製伝熱面(被冷却面)、加熱系、液供給装置および測定機器からなる。伝熱面は、市販の厚さ0.25mmの電子素子製作用シリコンウェハーを、ダイシングマシンにて沸騰現象の代表長さであるテイラー不安定の臨界波長よりやや大きい20mm×20mmに加工したものを用いた。具体的な実験手順は、製作した伝熱面を、裏面を黒色塗料(放射率が1)で表面処理、熱伝導率の低いステンレス鋼円板に固定、工業用ドライヤーで約500℃まで昇温した後、ポンプおよび熱交換器系で一定流量、一定温度に維持されたサブクール水噴流により冷却し、実施された。この冷却時の伝熱面の温度を超小型熱画像センサ(赤外線サーモグラフィ【購入設備備品】)にて計測し、伝熱面裏面の二次元温度分布の時間変動の動画を得た。同時に、側面より超高速度ビデオカメラ【現有設備備品】を用いて、伝熱面上の液膜挙動を高速度撮影(60,000fps)にて記録した。実験後、得られた伝熱面温度の時間変化および熱伝導問題を利用し、時空間的な局所的温度および壁面熱流束分布を得た。
初年度は、これら時空間的に局所的に計測された表面温度と壁面熱流束と、伝熱面上の液膜挙動との比較を通して、高温加熱壁面での"濡れ開始の局所温度並びにその濡れ域の局所熱伝達率"を定量化した。
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Research Products
(1 results)
