2012 Fiscal Year Annual Research Report
浮遊液滴の回転振動特性と内部・外部流動に関する研究
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21560230
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
渡辺 正 福井大学, 附属国際原子力工学研究所, 特命教授 (50391355)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 浮遊液滴 / 回転振動特性 / 数値シミュレーション / 振動圧力 / 表面流れ / ボルツマン方程式 / ナビエストークス方程式 |
Research Abstract |
本研究課題では、結晶製造及び物性測定に用いる浮遊液滴技術の中心課題である回転振動液滴の挙動を明らかにするため、液滴内外の巨視的な流れ場を、スケールの異なる2種類の数値シミュレーションにより検討する。24年度は、巨視的なスケールの数値シミュレーションのために開発を進めてきたナビエストークス方程式に基づくシミュレーションコードを用いて、振動圧力場において液滴内外に誘起される界面近傍の流れを再現するためのシミュレーションを継続して実施した。液滴に作用する振動圧力場は、計算領域全体の振動により模擬し、流体の運動方程式及び液滴表面位置の移流方程式に振動する座標速度を導入した。また、擬似的な圧縮性を導入し、圧力変動に対応する密度変化を考慮した。256台の並列計算機により、圧力変動に起因する液滴内外の流れ場の過渡現象を詳細に検討し、振動的な表面流れの発生とそのメカニズムを明らかにした。また、平均的な流れ場に発生する渦構造を検討し、液滴上下及び側面に二つの定常渦が形成されることを示した。上下の渦については振動圧力場におかれた円形物体の周りに発生する音響流に起因するものと同一のものであり、計算領域を上下に拡大するとそれに応じて渦中心の位置が移動することが確認された。側面の渦は、液滴表面近傍に形成されると理論的に予測されているものの、これまで実験では確認されていない渦に対応するものである可能性を示した。また、ナビエストークス方程式よりも微視的なスケールの数値シミュレーションを実施するため、分子運動論から導かれたボルツマン方程式に基づくシミュレーションプログラムの開発整備を進め、液滴の形状振動に対する、流体物性および計算パラメータの影響等を明らかにした。形状振動の振動数、振幅の減衰等について、巨視的なスケールのシミュレーションと比較検討を行い、定性的に等価な結果が得られることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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