2010 Fiscal Year Annual Research Report
生体深部病巣診断のための生体波動遠隔発生装置の開発
Project/Area Number |
21560232
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
永井 健一 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00110403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 隆夫 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80200814)
山口 誉夫 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90323328)
丸山 真一 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60344925)
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Keywords | 機械力学・制御 / 計測工学 / 生物・生体工学 |
Research Abstract |
ガンなどの生体内病巣を同定する検査手法の一つに,MRE(Magnetic resonance elastography)法がある.MRE法を高精度化するための課題の一つに,生体内に波動を発生させる装置の開発がある.この装置は,MRI装置近傍の強磁場(3T程度)環境下で使用できるとともに,粘弾性を伴う生体に対して,振幅と位相が既知となる高精度の波動を生成する必要がある.本研究では,生体波動遠隔発生装置を,弦の振動や薄肉弾性体の曲げ変形により振動変位を伝達する構成により構築することを目的とする.まず,装置の試作と計測実験を行うとともに,簡易モデルに基づく理論解析により,生体波動生成の条件を明らかにし,続いて,薄肉弾性体や支持部が有する非線形性の影響や,粘弾性生体内の波動を考慮した理論・数値解析と実験を行い,最適な加振条件をより精密に求めることを目的とする. そのために,薄肉弾性体を用いた遠隔加振装置の改良・試作を行った.具体的には,電磁式加振機により弦の横振動を励起し,それを支点により弦の縦振動に変換する.その,弦の縦振動により振動変位を数m程度離れた距離まで伝達する.弦の他端は,生体加振部を模擬した薄肉弾性板で構成されるボックス構造体に連結され,弾性板に曲げ変形を生じさせることで,生体を加振する構成とした.加振部ならびに生体加振部に対応する薄肉弾性構造体の変位について同時計測を行い,加振の効果を検証した.その結果,ほぼ正弦波状の波形で振動伝達が可能な振動数領域の存在を確認した.また,特定の振動数領域では,高調波成分,亜分数次調波成分の影響が大きい非周期応答として振動が伝達することを把握した.
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