2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560233
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山本 浩 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20220494)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 頴 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (90375585)
|
Keywords | 振動解析・試験 / トライボロジー / 摩擦 / 摩耗 / 不規則振動 / 自励振動 |
Research Abstract |
摩擦面面同士の接触位置が時々刻々変化するだけでなく面の摩耗が進行していくことから,大域的なすべり速度が一定であっても摩擦力特性は変動し生じる振動も変動することになる.このような不規則性を有する振動の特性を明らかにするべく,本年度は一定速度で回転する円盤(ディスク)に弾性支持された円筒(ピン)を押し付ける構造である実験装置を改良し,摩擦力に起因するモーメントが系の振動特性に影響を及ぼさないように,摩擦力の作用線が振動するピンの質量中心を通るようにした.改良した実験装置は一次の固有振動数が20Hzで2次以上の固有振動数は極めて高く一自由度系と考えうるものであり,系の剛性および減衰についても実験の範囲では振幅に対して線形な特性を有しており,減衰については粘性減衰と考えうるものであることを確認した. ディスクのすべり速度,ピンの押し付け荷重をパラメータとして実験を行った結果,発生する振動の振動数は系の固有振動数成分が支配的であり,その振幅はすべり速度が大きくなるほど大きくなり一定値に収束する傾向があること,また押し付け力が大きいほど大きくなることがわかった.そして,その振幅変動の周期については,接触部分の相違に対応する,ディスク1回転に対応する変動成分は,すべり速度にはほとんど依存しないが押し付け力が大きくなるほど大きくなることがわかった.
|