2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560236
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩田 佳雄 金沢大学, 機械工学系, 教授 (90115212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松崎 俊彦 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (80293372)
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Keywords | 制振装置 / 衝突 / 複数振動子 / 過渡振動 / 減衰 |
Research Abstract |
先端に質量を持つ片持ちはり状の振動子の集まり(振動子群)を制振対称の構造物(主系)に設置し、振動子相互の衝突によって系全体の振動エネルギーを吸収する仕組みのダンパを開発することを目的にしている。平成22年度は制振の基本的原理を明らかにするため、振動子を2個とした場合について主系が衝撃を受けるときの制振実験とシミュレーションを行った。振動子パラメータが制振効果に及ぼす影響を調べるため、運動方程式を無次元化し、主系と振動子の質量比、振動子と主系の固有振動数比、振動子の間隔、振動子の反発係数にパラメータを絞った。制振効果の指標として系全体のエネルギーの減少率を使用することにした。その結果、振動子と主系の固有振動数比が大きく影響し、振動子の固有振動数が主系に比べ一方が小さく他方が大きいときに制振効果が現れること、特に2つの振動子における固有振動数比が0.6と1.3の場合に制振効果が最もよいこと、が明らかになった。振動子の間隔や振動子の反発係数が制振効果に及ぼす影響については、それらが制振効果に大きく影響しないことをシミュレーションから得た。振動子の固有振動数比の組合せを様々に変えた実験を行ったが、シミュレーションで予想した通りの主系と振動子の振動挙動及び制振効果が得られ、シミュレーションによって振動子の衝突現象を正確に予想可能にしたことには意義がある。制振効果が大きいときの振動子の挙動を調べた結果、主系の振動に同期して振動子の衝突が起きていることがわかったことは重要である。今後はこの同期した衝突の発生条件を見いだすこと、振動子の個数を増やしたときの制振の最適条件を決定するための方法について検討する。
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