2010 Fiscal Year Annual Research Report
不確定数学モデルの利用によるモデルベース診断のロバスト性向上に関する研究
Project/Area Number |
21560238
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
河村 庄造 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00204777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
感本 広文 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20273328)
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Keywords | 振動試験 / 異常診断 / モデルベース診断 / 外力同定 / 不確定性 / 回転機械 |
Research Abstract |
静止構造物に対して数学モデルの不確定性を評価する新しい手法を考案した.その手法は正常状態の実験データと数学モデルに基づくシミュレーションデータの差異(比率)をデータとして保存し,異常状態においてもその特性が維持されると考えて数学モデルを修正するものである.数値例によって妥当性を検証するとともに,実験によって適用性を評価した.実験においては均質で一様なはりを自由支持し,中央を加振する実験装置を構築した.応答は四カ所の加速度ピックアップで測定した.異常状態の例として質量付加を仮定し,様々な位置,大きさのおもりをはりに付加して異常状態を実現した.異常時の応答の変化を利用して異常発生位置の推定および程度の同定を行った結果,十分な精度で異常位置と程度の同定が可能であることがわかった. 研究を発展させるため,クラックを有するはりの異常診断,回転機械の異常診断を行った.はりのクラック診断においては,非線形振動が発生するので,これまでの手法を改良した診断手法を構築した.具体的には,振動試験の外力に同期した振動数成分と,その二倍の振動数成分で外力同定を行うものである.そして提案手法の妥当性を数値的に検証した.また実験を行うために,実際のクラックはりの製作を行った.回転機械においては,振動試験のための外力の考え方が異なるため,提案手法の改良を行った.具体的には,初期の残留不つり合い力と実際の異常に起因する力の方向が異なるため,異常に起因する力の方向を基準として正常状態の振動を削除する手法を考案した.そして妥当性を数値的に検証するとともに,実験の準備を行った.
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Research Products
(2 results)