2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560253
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
西郷 宗玄 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 先進製造プロセス研究部門, 研究グループ長 (80357053)
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Keywords | 機械力学・制御 / 振動制御 / 波動制御 |
Research Abstract |
(1)差分はりの時間領域での波動伝播解の導出:差分はりの運動方程式(差分方程式)の実一般解をラプラス変換とラプラス逆変換によって導出した。差分間隔で隣接する節点間の変位伝播特性を表す解であり,一方向に伝播する解に対して2つの任意実定数を含む。一方の任意定数を含む項は減衰を伴う進行波成分のみ表現し,他方の任意定数を含む項は大きな減衰を伴う後退波に近い定在波成分を表現する。この任意定数の組み合わせによって分布定数はりの進行波解と定在波解の組み合わせに対応する解を表現できる。後退波特性の符号を逆にすることで定常状態では不完全な進行波特性を表現できる。そこで,平成20年度科研費基盤研究(C)「走行ロープシステムの振動抑制」で開発した制御手法を用いて任意定数の制御特性に及ぼす影響を解析した。その結果,境界制御に起因する境界変位の増加を抑制する任意定数の組み合わせが存在することを見出した。内部節点の制御応答周波数特性から定在波成分を発生させて境界変位を抑制していることが確認され,進行波制御と定在波制御のハイブリッド制御が実現している。(2)圧電素子型制御法:はりの曲げモーメントを駆動/検出する圧電素子型制御力発生構造として,モーメントで表現する境界差分制御法を解析した。自由端境界では提案している波動制御が基本的には可能であることを確認した。(3)実験装置製作:片持ちはり自由端波動制御実験装置のアクチュエータの部分製作を行った。
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Research Products
(1 results)