2009 Fiscal Year Annual Research Report
パワー・メカトロニクス機器を省エネルギー化する最適な動作法と設計法の研究
Project/Area Number |
21560262
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
泉 照之 Shimane University, 総合理工学部, 教授 (10212953)
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Keywords | 省エネルギー / メカトロニクス / 最適速度関数 / 減速機 / 最適減速比 / 電気自動車 / 最適制動時間 / 最適加速距離 |
Research Abstract |
重い物体を運ぶロボット・マニピュレータや市内の配達業務などに用いられる電気自動車などパワー・メカトロニクス機器は,電力変換部,モータ,動力伝達部,負荷から構成されている.これらは,大きな慣性負荷を頻繁に始動・停止させるので,省エネルギー技術の導入が不可欠である.この省エネルギー技術は,慣性負荷の運動エネルギーを効率的に電気エネルギーに回生すること以外に,加速・減速時の散逸エネルギーを最小にする最適速度関数の決定と動力伝達部の減速比の最適設計が重要である.パワー・メカトロニクス機器の電気的・機械的損失を様々にモデル化して,散逸エネルギーの式を研究して,それを最小にする方法に取り組んで,以下の研究成果が得られた. 1. 動力伝達部として歯車列とボールねじ機構を取り上げて,それぞれの散逸エネルギーを最小にする最適変速比が動力伝達効率を用いて表現できる方法を考案した.これらは,従来のイナーシャ・マッチングを包含する一般的な方法である. 2. インバータなど電力変換部の損失を新たに考慮した散逸エネルギーに注目して,それを最小にする最適速度関数を求めた.この関数は,電力変換素子の導通電圧降下のパラメータで表現できた. 3. 電気自動車を省エネルギー運転するために,最適な加速距離など最適な速度関数を求めた.また,減速時には,回生ブレーキと機械ブレーキの組み合わせる方法を検討して,最適な制動時間など最適な速度関数を求めた.
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