2010 Fiscal Year Annual Research Report
パワー・メカトロニクス機器を省エネルギー化する最適な動作法と設計法の研究
Project/Area Number |
21560262
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
泉 照之 島根大学, 総合理工学部, 教授 (10212953)
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Keywords | 省エネルギー / 電気自動車 / 最適速度関数 / 最適減速比 / 最適変速比関数 / 散逸エネルギー / CVT / 最適加速距離 |
Research Abstract |
市内の配達業務などに用いられる電気自動車などパワー・メカトロニクス機器は,電力変換部,モータ,動力伝達部,負荷から構成されている.これらは,大きな慣性負荷を頻繁に始動・停止させるので,省エネルギー技術の導入が不可欠である.この省エネルギー技術は,慣性負荷の運動エネルギーを効率的に電気エネルギーに回生すること以外に,加速・減速時の散逸エネルギーを最小にする最適速度関数の決定と動力伝達部の減速比の最適設計が重要である.パワー・メカトロニクス機器の電気的・機械的損失をモデル化して,散逸エネルギーの式を研究して,それを最小にする方法に取り組んで,以下の研究成果が得られた. 1.電気自動車の全ての電気的・機械的損失を含む散逸エネルギーをモデル化して,散逸エネルギーを最小にする最適速度関数を求めた.これは,省エネルギー運転のベンチマークになる. 2.電気自動車がインバータ制御のみで加減速をする場合,すなわち変速機を持たない場合に散逸エネルギーを最小にする最適減速比の決め方を提案した.こらは,従来のイナーシャマッチングを含む一般的な減速比の設計方法である. 3.電気自動車を省エネルギー運転するために無段変速機を導入した場合,散逸エネルギーを最小にする最適減速比関数を求めることができた.これによって,自動車の積載量や坂道の傾斜角に適応できるので,省エネルギー運転が可能になることがわかった.
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