2011 Fiscal Year Annual Research Report
全方向移動機能を有する自動車型電動車の操縦システムと制御に関する研究
Project/Area Number |
21560269
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
和田 正義 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (80406537)
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Keywords | 機械力学・制御 / 知能機械 / 制御工学 / 電動車 |
Research Abstract |
全方向移動機能を有する自動車型の移動装置に対してハンドルやペダルといった従来の自動車の操縦装置を装着し,その運転を行うシステムを検討した.従来の全方向移動機構は3自由度の指令値が必要であるが,自動車の運転装置はハンドルによる操舵角の指定と前進方向速度の2自由度しか指令を与えることができない. そこで全方向移動の移動特性を活用した運動制御のひとつの方法として,ドリフトのような車輪の滑りを含んだ自動車の動的挙動を制御装置で計算し,その計算結果に基づいて全方向移動機構の制御を行う方法を提案し,この実現性について検討を行った. その概略は以下である.まず,運転者は通常の自動車の運転と同じ方法により,ハンドルとアクセル・ブレーキペダルを操作することにより車両を運転する.このとき制御装置内部では,すべりが起こった際の横方向移動やスピンなどのその場旋回を含んだ車両の動的挙動を計算する.この計算結果に従うように車両の3自由度の運動を制御することで,すべりなどを模擬した車両の動的挙動を実現する(運転者に体感させる)ことができる.このとき実際には,車両の車輪と床の間にすべりが発生しているわけではないので,危険な状況に陥ることを事前に運転者に察知させる目的ですべりの運動を模擬し,安全運転を促すことや,すべりを含む状況における運転練習などのシステムに応用することが可能であると考えられる. 本研究においては,全方向移動車両の動的モデルに基づく制御を実現する試作車上両による実験を行い,その実現性を確認した.さらに実時間で計算が可能である厳密な車両の動的挙動モデルの構築について検討を行った.
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Research Products
(2 results)