2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560270
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
大隅 久 中央大学, 理工学部, 教授 (00203779)
|
Keywords | 四足ロボット / 歩行ロボット / 最短時間制御 / トロット歩容 / トルク制御 / 冗長自由度 / 動力学 / 運動学 |
Research Abstract |
四足ロボットのトロット歩容において,任意の静止位置・姿勢を初期,及び終端状態とし,ロボットの各関節の発生できるアクチュエータパワー限界,支持脚と地面の摩擦による力学的な拘束を考慮した,最速歩行パターンの生成を最終目的としている。これに対して平成22年度には,歩行中の胴体を地面に対して水平に平行移動させるという拘束条件の下,歩行中の2つの支持脚で発生する推進力を動的に変化させる手法を確立した。これにより,歩行中の支持脚毎の発生する推進力を歩行中一定とした場合と比較して10%の歩行速度の向上を達成した。この手法を新たに用いて,平成23年度は歩行中の胴体の高さ,姿勢,支持脚間距離を様々に変化させ,3次元探索を行なうことで更なる高速化を試みた。その結果,これまで作りこみで達成していた最速歩行速度である約450mm/sをはじめて上回る,467mm/sという速度を理論的に達成できることが明らかとなった。また,本研究の最終目標である,任意の静止位置・姿勢をそれぞれの初期状態,終端状態とした時の最速歩行軌道を求めるための準備として,静止状態から最速歩行に移るまでの最短時間での遷移手法を確立した。これらの最速歩行軌道の妥当性を検証するため,ロボットの歩行中の状態のモニタリングが可能な四足歩行ロボットの設計を行った。試作ロボットの大きさはおよそ40cm四方に収まる程度,質量は4kg程度となっている。現在,脚ひとつの試作及び配線が終了したところであり,その制御性能を確認し次第,4脚ロボットを完成させる。
|