2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560288
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
栗原 和美 Ibaraki University, 工学部, 教授 (30143142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀井 龍夫 茨城大学, 工学部, 准教授 (80114023)
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Keywords | 電気機器 / 省エネルギー機器 / 単相永久磁石モータ / 効率 / 自己始動 |
Research Abstract |
自己始動形単相永久磁石モータの最適化の第一段階として、プロトタイプのモータの定格出力において、運転用コンデンサ容量に対する効率、脈動トルクを求め、効率の最大化、脈動トルクの最小化するコンデンサ容量値を求めることに成功した。さらに、これらの成果をインパクトファクターが5.468の論文誌IEEE Transactions on Industrial Electronicsに発表した。本モータは単相電源で駆動するため、回転磁界は円回転磁界とはならず、電源周波数の2倍にあたる逆相分による脈動トルクが発生する。 次に、第二段階として、脈動トルクの減少に効果が顕著である(1)運転コンデンサの容量、(2)固定子スキューピッチの二つの重要なパラメーターとする単相永久磁石モータの最適設計のための解析法を確立した。ここで脈動トルクを最小にする解析手法として、「マルチスライスモデルを採用した時間刻み有限要素法」と「応答曲面法」を組み合わせた方法を提案し、国際会議International Symposium on Electromagnetic Fields(フランス)で発表した。論文題目は"Torque Ripple Minimization of a Single-Phase Capacitor-Run Permanent-Magnet Motor Using Response Surface Methodology"で、ここで脈動トルクが最小となるコンデンサの容量値とスキューピッチを同時に求めることに成功した。 最後に、本モータの効率最大化のために提案手法を適用し、効率が最大となるコンデンサの容量値とスキューピッチを同時に求めることに成功した。また、回転子内の永久磁石配置に着目し、更なる高効率化に成功した。これらの成果を、国際会議International Conference of Electrical Machines and Systems(東京)で発表した。 以上のように、今年度目標としていた本モータの最適設計技術を確立することができた。
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