2009 Fiscal Year Annual Research Report
理想変圧器特性を持つ電気自動車用小型非接触給電装置
Project/Area Number |
21560290
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
阿部 茂 Saitama University, 理工学研究科, 教授 (70375583)
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Keywords | 電気機器工学 / 電気自動車 / ハイブリッド車 / 制御工学 / 電磁誘導 |
Research Abstract |
平成21年度は、(1)電磁界解析と試作によるコイル両側巻トランスの最適化、(2)より大きな位置ずれを許容する方式、を目標に、夜間長時間充電用(1.5kW,AC100V電源)に焦点を当て、当初計画の平板型コア(250R)、すのこ型コア(300S)に加え、すのこ型を発展させたモジュール型コア(250M)とH型コア(300H)のトランスを試作し性能評価を行った。主な成果は以下の通りである。 1.磁界解析ソフトJMAGによるトランス定数の算出 インダクタンスは実測値に比べ誤差は数%で求まるが、抵抗値の算出は困難であった。この結果、試作せずに磁界解析でコアと電磁遮蔽アルミ板の形状検討が可能となった。 2.トランスの小型軽量化と効率改善 コア形状とコイル量を削減による軽量化と効率改善を検討した結果、H型コアとモジュール型コアが有望であることが分かった。H型は平板型に比べ同じ効率で約25%軽量化が可能であった。 効率改善には巻線抵抗削減や結合係数拡大が必要となる。リッツ線の径、線材(銅線、銅被覆アルミ線、磁性メッキ銅線)、周波数を変えて表皮効果や近接効果の影響を調べた。径、周波数に比べ線材による削減効果は小さかった。 3.位置ずれ性能 角形両側巻トランスでは左右方向許容位置ずれ量を±150mmにするには、左右コア幅が約2倍の300mmあれば良く、従来の円形片側巻トランスに比べてトランスの大幅な小型化が可能であることが分かった。 前後方向許容位置ずれ量を±40mmにするのは、磁極部の前後コア幅が同程度の40mmあれば良いことが分かった。 以上の研究成果に関し、電気学会で4編の論文発表を行うと共に、3件の特許を出願した。
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Research Products
(6 results)