2010 Fiscal Year Annual Research Report
磁界・振動・音場併用解析を用いたインバータ用リアクトルの低騒音化に関する研究
Project/Area Number |
21560305
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
村松 和弘 佐賀大学, 工学系研究科, 教授 (30263627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高 炎輝 佐賀大学, 工学系研究科, 助教 (40586286)
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Keywords | リアクトル / 騒音 / 磁界解析 / 構造解析 / 積層鉄芯 / 均質化手法 / 磁気歪 / 電磁力 |
Research Abstract |
本研究の目的は,磁気歪と電磁力を考慮した磁界・振動・音場併用解析法を開発するとともに,インバータ用リアクトルに適用し,騒音の発生メカニズムを明らかにするとともに,低騒音化を図ることである.本年度得られた成果を要約すると以下のようになる 1.均質化手法を用いた積層鉄芯の磁界・構造併用解析法の開発 鉄芯の積層構造を考慮して磁界・構造併用解析を行うため,均質化手法を用いた積層鉄芯の磁界解析法を構造解析法にも適用し,積層鉄芯を鋼板間の絶縁物の影響を考慮した塊状鉄芯でモデル化する構造解析法を開発した.さらに,開発した併用解析法を簡易積層鉄芯モデルに適用し,積層構造をそのままモデル化する方法と積層構造を無視して塊状モデルに近似する従来法との比較を行い,鉄芯の変位分布を精度良く算出するためには,磁界解析と構造解析ともに,積層構造を考慮する必要があることを示した.さらに,均質化手法により積層構造を考慮した提案法により得られた結果は積層構造をそのままモデル化する方法と良く一致し,開発した併用解析法の妥当性も示した 2.三相リアクトルにおける低騒音化の検討 騒音低減のため,リアクトルの鉄芯間に挿入する絶縁物の最適な硬さを,鉄芯間に働く吸引力による鉄芯全体の縮みと磁歪による鉄芯全体の伸びをキャンセルするように,鉄芯長とギャップ長のみを用いて決定する方法を提案した.さらに,この低減法をヨーク部にも適用するため,ヨーク部に,三相リアクトルの各相のリラクタンスを変化させずにギャップを挿入する方法を提案した.これら提案法を実際の三相リアクトルに適用し,各相のリラクタンスを変えずに鉄芯の変位が約1/25に低減できることを,積層鉄芯の磁界・構造併用解析法により確認した
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Research Products
(6 results)