2009 Fiscal Year Annual Research Report
超高制御帯域の電流制御系を持つ高性能ACサーボシステムの開発
Project/Area Number |
21560316
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
上町 俊幸 Ishikawa National College of Technology, 電気工学科, 准教授 (50280334)
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Keywords | インバータ / サーボシステム / 瞬時空間ベクトルインバータ |
Research Abstract |
本研究は,瞬時空間ベクトルインバータの制御遅れ時間の短い制御法を用いて,サーボシステムの電流制御系を超高制御帯域化し,ACサーボシステムの制御性を改善するものである。今年度,研究を遂行し,以下の成果を得ている。 1.既存の誘導機サーボシステムを永久磁石同期機サーボシステムに置き換えることで,サーボシステム全体の効率を改善した。また,制御遅れ時間の短い制御法をサーボシステムに適用することで,電流制御系の制御帯域を8000[rad/s]と非常に高くしても,安定かつ高速な電流制御特性が得られることがシミュレーションおよび実験により確認できた。 2.従来の瞬時空間ベクトルインバータでは,出力電圧がインバータの出力限界に達した,いわゆる電圧飽和の状態において,出力電圧の位相は変えず,大きさのみを縮小していた。しかし,この手法では,出力電圧の平均値が小さくなるため,高トルクが出力できず,加速特性に限界があった。そこで,制御遅れ時間の短い瞬時空間ベクトルインバータのスイッチング制御法において,電圧飽和時に出力電圧の位相を変化させる簡単な手法を提案した。出力電圧の位相を変えることで,電圧の平均値が大きくなり,電圧飽和時の出力トルクを改善できることがシミュレーションにより確認された。また,実験により,例えば3000[rpm]までのステップ応答における整定時間が26[%]短縮されるなど,良好な過渡応答特性が得られることを確認した。
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Research Products
(4 results)