2011 Fiscal Year Annual Research Report
SiCバッファー層を用いたSi基板上へのダイヤモンド薄膜の成長
Project/Area Number |
21560334
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
加藤 喜峰 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60380573)
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Keywords | 結晶成長 / シリコンカーバイド / ナノ結晶ダイヤモンド / マイクロ波プラズマCVD / SiC |
Research Abstract |
本研究の目的は将来の安価なパワーデバイスを目指して、安価なp型Si基板上にSiC(シリコンカーバイド)/n型ナノ結晶ダイヤモンド(NCD)薄膜を成膜し、高耐圧のpnダイオードデバイスを製作する基盤技術を確立することにある。 23年度に生じた「熱CVD成膜装置」の加熱ヒーターの不具合を改造することにより解決し、p型Si基板上にSiC薄膜を成長させるための最適化条件確立および、その上にn-NCDを成膜することによりpnダイオード製作を行なった。 1. p型Si基板へのSiC薄膜の成長: 基板温度750℃においてSi(001)基板上にエチレンガスを当てて表面の炭化を行い、その後、基板温度800℃温度でトリメチルシラン(CH3)3SiHガスを用いて、3C-SiC膜の成長を行った。750℃の炭化ではSi基板表面には逆ピラミッド型のボイドができないことを見出した。しかし、結晶性などの膜質はまだ改善の余地があり、今後もまだ最適条件を見いだして行く必要がある。結晶評価にはXRD、FTIR(赤外吸収)、ラマン分光、SEMなどを用いて評価した。 2.p型Si基板/SiC薄膜上へのNCD成長: 上記で見出した最適条件で、p-Si基板上に成長したSiC上にn-NCD薄膜を成長させ、pnダイオードを製作した。研究終了時点で整流比約150程度のダイオード特性(室温)が得られた。NCDはマイクロ波プラズマCVD法により形成し、成膜条件はCH4:N2:Ar=2:60:138の比でガスを使用し、成膜時間:120min、圧力100Torr、基板温度830℃で統一した。また、スパッタリング法によりNi電極を形成した。 今後、pnダイオードのリーク電流を押さえ、特性を向上を図るためには、p型Si基板上のSiC薄膜のさらなる結晶性向上が不可欠である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)