2009 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸ガスレーザ照射を用いたフォトニック結晶ファイバデバイス作製技術
Project/Area Number |
21560347
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
横田 浩久 Ibaraki University, 工学部, 准教授 (30272115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 洋 茨城大学, 工学部, 教授 (20151665)
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Keywords | フォトニック結晶ファイバ / 光ファイバカプラ / ファイバ型光減衰器 / モードフィールド径整合 / 炭酸ガスレーザ / 空孔径制御 |
Research Abstract |
フォトニック結晶ファイバ(PCF)の低損失化が進められている現在,PCFを伝送用ファイバに用いることも検討が進められている.その際には,種々のファイバデバイスもPCFで作製することが望ましい.本研究では,炭酸ガスレーザ照射を用いて高機能なPCFデバイスを作製することを目的としている.平成21年度の研究成果を以下に示す.PCFカプラの作製においては,延伸過程とテーパ部における空孔制御過程を分離することで結合特性の調整が可能であることを実証した.また,融着した2本のPCFを局所的に加熱して空孔径の制御を行うことによりPCF間の光結合を得る非延伸型PCFカプラを提案し,ファイバ間で光結合が得られることを確かめた.PCF光減衰器については,延伸(テーパ化)を行わずに,炭酸ガスレーザ照射を用いた加熱により空孔径制御を行うことで,光パワーの減衰が得られることを実証した.レーザ照射を行う際にファイバを回転させることで,空孔径を一様に制御できることを明らかにした.空孔径は照射レーザパワーを調整することができ,作製したPCF光減衰器は減衰量の波長依存性が小さいことも明らかにした.モードフィールド径(MFD)の小さいPCFを従来の光ファイバと接続する際に問題となる接続損失の低減に,炭酸ガスレーザ照射による空孔径制御を用いることを提案し,その有効性を理論的・実験的に明らかにした.空孔径制御による接続損失低減は,MFD不整合の解消によるものであることを示し,理論と実験結果が良く一致していることが明らかとなった.
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