2009 Fiscal Year Annual Research Report
赤外線カメラを用いたジャイロトロン性能評価法の確立
Project/Area Number |
21560351
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
立松 芳典 University of Fukui, 遠赤外領域開発研究センター, 准教授 (50261756)
|
Keywords | ジャイロトロン / 赤外線画像 / 電磁界モード / モード変換 / 電子入射位置 |
Research Abstract |
赤外線カメラを用いることにより、ミリ波・サブミリ波帯の高電力発振管であるジャイロトロンの性能評価を行うためのシステムを構築することを目的とする。 平成21年度に実施した事項と得られた成果は 1赤外線カメラ使用のための架台の製作 遠赤外領域開発研究センターで開発中のジャイロトロンFU CW VIIAの真空窓上方に、赤外線カメラを設置するための架台と、窓からの放射をあてるターゲット板を置く台を製作した。これを用いて、FU CW VIIAからの放射ビームの電力分布を測定した。 2出射ビームに含まれる電磁界モード解析ルーチンの開発 得られる赤外線画像をもとに、そこに含まれる電磁界モードを解析するための計算コードを開発した。これを用いて、ジャイロトロンFU CW VIIAの放射測定結果を解析した。その結果、FU CW VIIA窓から放射される電磁波構造は、空胴で発振する電磁界モードがほとんどモード変換なく窓まで伝送されていることがわかった。しかし、窓の上に直管の導波管をとりつけた後の同様の放射ビームのパターンは、これと大きく変わった。この理由として、窓に用いた材質の結晶軸が、ジャイロトロン軸と傾いている等が考えられる。測定・解析により、新たな問題があることが判明した。 3.ジャイロトロン空胴での電子入射位置の決定 モード変換器を内部に有するジャイロトロンFU CW Iにおいて、補助磁場コイル電流値を変えたときの窓からの放射パターンの赤外線画像から、通常では測定できない空胴での電子の入射位置の情報を引き出すことに成功した。この方法は、ジャイロトロン内での物理過程をベースとした新しいアイデアに基づくものである。
|
Research Products
(15 results)