2009 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高精度な超LSI故障個所解析装置用診断支援手法の開発
Project/Area Number |
21560353
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三浦 克介 Osaka University, 情報科学研究科, 准教授 (30263221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
御堂 義博 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (00448094)
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Keywords | LSI / レーザSQUID顕微鏡 / L-SQ / レーザ誘起テラヘルツ波顕微鏡 / LTEM / 故障診断 / シミュレーション / SPICE |
Research Abstract |
本研究では、半導体集積回路(LSI : large scale integrated circuit)の高信頼化の為、レーザSQUID(superconducting quantum interference device)顕微鏡法(L-SQ法)、レーザ誘起テラヘルツ波顕微鏡法(LTEM法)のシミュレータ改良、故障診断支援法の開発を目的としている。本年度は、主に、従来研究で開発したシミュレータの高速化改良に取り組んだ。L-SQ法のシミュレータに関しては、LSIチップの設計レイアウトデータからSPICE回路を生成する際に、従来は固定メッシュサイズで生成していたものを、状況に応じてメッシュサイズを変更することで、精度を維持しつつ高速化する改良を行った。100倍以上の高速化効果を得、電流密度の平均誤差(電流密度の最大値で正規化した誤差の平均値)は0.4%未満であった。LTEM法に関しては、並列化シミュレータの利用による高速化を行った。16プロセスを並列実行することで、約10倍高速化される事例を得た。合わせて、シミュレーションによりテラヘルツ波放射への寄与の大きい構造とそうでない構造を明らかにし、寄与の少ない構造の簡略化による高速化検討を行った。配線長と放射テラヘルツ波の関係等が明らかになったが、これらの知見を応用したシミュレーション高速化にまでは至っていない。引き続き研究を行う予定である。これらのシミュレータ改良により、従来はモデル回路への適用にとどまっていたのに対し、実用LSIの一部への適用が可能となり、実観測データとの比較が可能となってきた。今後、実観測データとシミュレーション結果の比較、更なるシミュレータの改良、観測事例・シミュレーション事例の蓄積を行い、L-SQ法・LTEM法によるLSI故障診断支援法の開発を行う予定である。
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Research Products
(3 results)