2010 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織型ナノ凹凸基板上の超高密度熱アシスト記録用複合媒体
Project/Area Number |
21560368
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
伊藤 彰義 日本大学, 理工学部, 教授 (60059962)
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Keywords | データストレージ / 自己組織化 / ナノスケール凹凸 / 複合材料・物性 / 熱アシスト記録 |
Research Abstract |
記録密度1平方インチ当り2テラビット(2Tb/in^2)以上の超高密度磁気・光・ハイブリッド記録媒体のための交換結合型孤立粒・連続膜の複合媒体技術、BPM用高Ku孤立微粒子およびその高充填率・規則配列化のための自己集積型凹凸下地基板の実現により超高密度磁気記録媒体実現を目的とする。 本年度は、本研究計画の中核をなす、シミュレーション手法による記録条件の探索、ナノテンプレート利用磁性微粒子の形成、につき以下の進展が得られた。 (1)レーザ照射下でのハイブリッド動的記録過程のLLGシミュレーション 記録媒体として、六方格子状に規則配列したL1_0-FePt孤立ナノ微粒子(直径15nm)からなるものとし、熱アシスト磁気記録の方式として一様磁界中で急峻な熱勾配を利用し記録を行うものとし,近接場光による局所過熱による磁性微粒子の磁化反転の可否について検討した.1ns間のレーザー光照射により注目粒子の温度が770K(キュリー温度)に達した後、冷却とともに反転磁化が時定数260ps程度で形成し得る事が分かった。記録過程を総合的に取り扱うため、1.FDTD法により近接場光による媒体内部の光エネルギー密度分布を計算,2.熱伝導解析による温度分布を求め、3.その温度分布の時間依存性を用いたマイクロマグネティックシミュレーション、を統合した手法を開発した。 (2)凹凸基板上でのFePt孤立粒子の結晶解析 前年度作成プロセスを検討した自己集積したシリカ粒子層(SASP)を表面に有するテンプレート基板上へ、実際にFe/Pt多層膜を製膜、その後急速昇温結晶化法を用いることで(001)優先配向したL1_0-FePt完全孤立ナノ磁性微粒子を作製した。また、最少の直径5.1nmの微粒子についても、電子線回折パターン観察より(001)優先配向したものが存在することを確認した。
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