2009 Fiscal Year Annual Research Report
バリア層に点磁性体を有する超伝導接合の評価と三端子素子の応用に向けての基礎研究
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21560372
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
中山 明芳 Kanagawa University, 工学部, 教授 (90183524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 晋 神奈川大学, 工学部, 准教授 (10333147)
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Keywords | 超伝導 / 磁性体 / 三端子素子 / 磁界制御 / 点状磁性体 / 異種接合 / 超伝導電流 / ヒステリシス特性 |
Research Abstract |
研究の成果について 超伝導体サンドイッチ構造であるジョセフソン素子を磁界センサーとして、その2次元もしくは3次元の磁界特性を評価している。また、超伝導体薄膜と磁性体薄膜の磁化Mの磁界H依存性(M-H特性)を評価した。また、近接して超伝導体を置いた場合に超伝導体サンドイッチ構造のジョセフソン素子の磁界特性のシフト、および、反磁性の効果を表す磁界感度変動による2次元特性の拡張を実験的に確認した。 研究の意義 磁性体はこれまで超伝導体とは相いれないものとみなされてきたが、磁性体元素を含む超伝導体の発見に代表されるように、デバイスの面からもナノのオーダーで制御すれば、超伝導をこわさない程度で磁性体を近接させて、さらにその履歴特性を利用し、メモリや論理素子に応用可能なデバイスに応用できる素子を作るべく、超伝導薄膜、磁性体薄膜の堆積をおこなっている。 重要性 超伝導体は広い意味で磁性体の一種であり、その磁界を追い出す完全反磁性のマイスナー効果は、磁性体としてみれば、一種の反磁性体とみなすことができる。これらの組み合わせによる新しいデバイスは、これまでにない新機能のデバイスとなる可能性を秘めている。我々は、超伝導専門の中山と磁性体の専門家の阿部が協力して、新デバイスに向けての基礎実験をおこなっている
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