2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560374
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
金井 靖 Niigata Institute of Technology, 工学部, 教授 (00251786)
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Keywords | 記憶・記録 / 垂直磁気記録 / 記録ヘッド / 数値解析 / マイクロマグネティクス / 有限要素法 / 並列計算 / 重ね書き記録 |
Research Abstract |
1.マイクロマグネティック数値解析シミュレーション手法の妥当性の検証 実験によるソフトウェアの検証は不可能であるため,複数のマイクロマグネティック手法(ダイナミック解析および準定常解析)による相互検証を行っており,得られた結果の妥当性が高いことを確認している.また,申請者所有のソフトウェアを高速化し利用技術を高めること以外にも,ウィーン工科大学が公開しているソフトウェア(MAGPAR)の動解析の利用技術を高め,モデル化の指針を得た. 2.次世代垂直磁気記録ヘッドの提案 連続媒体を想定したシングル(重ね書き)記録ヘッドのダイナミック解析を行った.従来構造とは異なる非対称構造に起因する磁化反転の乱れ,およびシールドと主磁極が近いことによる磁化反転の遅れが予想されていた.MAGPARによるダイナミック解析によれば,大きな問題は生じないことを明らかにした.また,得られる面記録密度は理想条件下では3.5テラビット/平方インチが得られることが分かった(従来技術では1テラビット/平方インチ程度).その結果を,国際会議(The Magnetic Recording Conference)にて招待講演を行い,招待論文にまとめた. 3.計算システムの高速化 並列プログラムの見直しにより,計算速度は30%程度向上し,計算機メモリーを30%程度削減できた.しかし,2台のPCを高速スイッチングハブを介して接続する方法は,アルゴリズムが複雑になり過ぎたため高速化を実現し得なかった.複数計算機を用いた並列システムによらず,GPU(Graphic Processing Unit)を用いて従来の6.7倍の速度を得た.大規模なシステムによらず,高速計算を実現できるので今後はこの研究も進めていく.
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