2009 Fiscal Year Annual Research Report
ITSのための高信頼化光/電波融合型通信プロトコル
Project/Area Number |
21560383
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
羽渕 裕真 Ibaraki University, 工学部, 准教授 (90241744)
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Keywords | 光無線通信 / 光強度 / 直接検波法 / 階層化変調法 / パルス位置変調法 / コードシフトキーイング / 擬3進M系列 / ブロードキャスト通信 / 損失パケット補完法 |
Research Abstract |
本研究は、情報通信ネットワークと交通ネットワークを統合する高度交通システムにおける路車間・車々間統合通信システムに着目する。特に、路側に設置された基地局からの配信法として"階層型変調を用いる光無線・可視光多値変調方式"、その配信情報の取得失敗時の対処法として車々間通信による"スペクトル拡散多値変調型ランダムアクセス方式"からなる光/電波融合通信システムの高信頼化・高品質化の実現を目指す。平成21年度は『情報配信法検討段階』であり、階層型多値変調法を用いた光無線通信による情報配信法を中心に検討した。 (1)光強度-直接検波(IM/DD)法を用いる光無線通信方式について、理論解析により検討した。特に、マルチパルス・パルス位置変調法とアンチポーダル変調法を融合した方式を考案し、シンチレーション、背景光、信号依存性雑音を考慮して解析した。送信振幅値が2レベルであるにもかかわらず伝送効率1.0[bit/slot]以上を達成できることが分った。 (2)光無線通信における階層化変調法について検討した。特に、振幅シフトキーイング(ASK)とコードシフトキーイング(CSK)を融合したASK-CSK方式、コードナンバーキーイング(CNK)とCSKを融合したCNK-CSK方式を考案した。本方式は非負信号により送信するためIM/DD法を用いる光無線通信にそのまま適用可能である。伝搬損失、背景光、APDを用いた受信機雑音を考慮し理論解析を行った結果、変調法に応じて伝送距離が異なることから階層化が実現できることが分った。 (3)配信情報の取得失敗時における対処法である車々間通信として、測距と通信を同時に実現可能な"擬3進M系列を用いた通信方式"を提案した。また、"ブロードキャスト型通信を用いる損失パケット補完方式"の損失パケット取得時間性能を解析した。
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