2010 Fiscal Year Annual Research Report
ITSのための高信頼化光/電波融合型通信プロトコル
Project/Area Number |
21560383
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
羽渕 裕真 茨城大学, 工学部, 教授 (90241744)
|
Keywords | 光無線通信 / 光強度/直接検波法 / 階層化変調法 / パルス位置変調法 / コードシフトキーイング / 擬3進M系列 / ブロードキャスト通信 / 損失パケット補完法 |
Research Abstract |
本研究は、情報通信ネットワークと交通ネットワークを統合する高度交通システムにおける路車間・車々間統合通信システムに着目する。特に、路側に設置された基地局からの配信法として"階層型変調を用いる光無線・可視光多値変調方式"、その配信情報の取得失敗時の対処法として車々間通信による"スペクトル拡散多値変調型ランダムアクセス方式"からなる光/電波融合通信システムの高信頼化・高品質化の実現を目指す。平成22年度は『損失パケット補完法検討段階』であり、2進カウントダウン法を用いた損失パケット補完法を中心に検討した。 ・各ユーザが共通の優先度符号群を持ち、複数のスロットからなるフレームを用いて伝送する変形2進カウントダウン法を提案した。各送信ユーザはパケット送信の成功、失敗、待機に応じてスロットの選択や優先度符号の更新を行う。本方式は従来の2進カウントダウン法と異なり、各ユーザの送信機会均等化が図れること、隠れ端末問題によるパケット衝突を緩和できること、が特長である。 ・変形2進カウントダウン法のパケット捕捉時間特性をコンピュータシミュレーションにより評価した。その結果、優先度符号群の要素符号数を16、1フレーム当たりのスロット数を3とした場合がユーザ数が変化しても即時性を保つことができることを明らかにした。 ・本方式と優先度符号群のみを用いる2進カウントダウン法やスロット化アロハ方式と比較した結果、本方式が最も良好な性能を示すことを明らかにした。
|