2011 Fiscal Year Annual Research Report
ITSのための高信頼化光/電波融合型通信プロトコル
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21560383
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
羽渕 裕真 茨城大学, 工学部, 教授 (90241744)
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Keywords | 光無線通信 / 光強度/直接検波法 / 階層化変調法 / パルス位置変調法 / コードシフトキーイング / 擬3進M系列 / ブロードキャスト通信 / 損失パケット補完法 |
Research Abstract |
本研究は、情報通信ネットワークと交通ネットワークを統合する高度交通システムにおける路車間・車々間統合通信システムに着目する。特に、路側に設置された基地局からの配信法として"階層型変調を用いる光無線・可視光多値変調方式"、その配信情報の取得失敗時の対処法として車々間通信による"スペクトル拡散多値変調型ランダムアクセス方式"からなる光/電波融合通信システムの高信頼化・高品質化の実現を目指す。平成23年度は『総合評価検討段階』であり、配信法を含めた損失パケット補完法について検討した。 ・配信法としての光ワイヤレス通信方式のために、(1)配信情報伝送速度を向上できる光並列組合せコードシフトキーイング、(2)非均一電力割当型光ターボ符号、を提案および検討を行った。(1)については、従来のオンオフキーイング方式では単位時間当たり1[bit]であったが、それを越える伝送速度を達成できることを理論的に確認した。(2)については、ターボ符号の情報ビットとパリティビットに異なる電力を配分することにより性能向上することを明らかにした。 ・車々間通信における誤り情報や偽情報流布に関する対策として、(1)電子証明を利用する方法、(2)RAKE受信機を用いる方法を考案した。RAKE受信機は通常、遅延波に重み係数を乗算して加算することにより性能向上を図る方式である。本車々通信では、配信局からの情報をリレーすることにより損失補完を行うため、同一の情報が異なる車両から異なるタイミングで送信され、従来のRAKE受信機での利用状況と類似している。そのため、RAKE受信機による性能向上は期待できる。 ・変形2進カウントダウン法における各車両の送信機会の公平性について明らかにした。変形2進カウントダウン法のパラメータである1フレーム当たりのスロット数と優先度符号数にかかわらず車両間で公平性が保たれている。
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