2010 Fiscal Year Annual Research Report
コグニティブ無線による多次元無線リソースの適応制御法に関する研究
Project/Area Number |
21560386
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 康夫 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90323740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 幸宏 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10361742)
梅林 健太 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 助教 (20451990)
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Keywords | コグニティブ無線 / 多次元無線資源 / クロスレイヤ / 周波数共用 / 環境認識技術 |
Research Abstract |
本年度は,1)多次元からの無線資源の効率的な利用を行うための基礎検討と2)実測データから無線資源の利用状況の把握を主に行って来た. 1)多次元からの無線資源の効率的な利用を行うための基礎検討 ここでは、主に空間軸と時間軸からの無線資源の利用を前提としている。特に空間軸からは,複数アンテナを用いた信号処理(アダプティプアレーアンテナ・Multiple Input Multiple Output)を用いた場合の周波数共用の検討を主に行った.従来の検討では,アンテナ素子数Nに対して,N-1の自由度のみしか空間軸からの環境認識が出来ないとされていたが,それを拡張し,それ以上の自由度を獲得する技術を開発した.これにより,ハードウェアコストを大幅に削減できることが期待できる。また,時間軸からの周波数共用における周波数利用率の解析を進めてきた.1この解析により,よりスピーディで効率的な周波数を実現する手法が開発出来た。また,プライ1マリユーザの保護のためにはセカンダリユーザ側の目標利用率にマージンを設定する必要があることが明らかとなった. 2)実測データから無線資源の利用状況の把握 主に屋内での無線LANの利用率の観測を行った.まず、観測方法の妥当性を確認するための検証を行った.電力検出法を用いたが,これは閾値の設定に精度が左右されることが確認された.そこで、雑音電力を観測しながら閾値を再設定する方法を開発し、より精度の高い利用率の観測が可能であることを示した,利用率のモデル化の検討を行い,従来のボアソンモデルだけでは限界があることが確認できた。現在は,バースト的なトラフィックを表現するためにマルコフモデルを用いるアプローチを検討している.
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