2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560387
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤井 俊彰 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (30273262)
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Keywords | 圧縮センシング / 光線空間 / Compressive Sampling / Compressed Sensing |
Research Abstract |
光線空間データに対する圧縮センシング(Compressed Sensing)の例として,カメラが直線配置の場合にはRadon変換に基づく光線空間取得が有効であることが前年度までで明らかになっていた.今年度は円形に配置した場合に,Radon変換を極座標に適用できるようにした新たな積分変換の提案を行い,その理論を用いて圧縮センシングが可能であることをシミュレーションにより実証した. まず,カメラが円形配置の場合におけるエピポーラ平面画像(EPI)の性質について明らかにした.3次元空間中の一点を通る光線群の軌跡は,円形カメラ配置の場合にはsinカーブとなる.物体の表面反射の性質はランベルト則に沿うものが多いことからEPIはsinカーブの集まりからなる.この性質を積極的に利用し,sinカーブを積分経路にとり,その積分値を振幅と位相の2軸が張る平面にプロットするという新しい変換を行った.積分に用いる振幅や位相の範囲などを様々変更させる実験を行い,sinカーブの半周期にあたるπの周期で積分を行った変換面の情報から逆変換により元円形EPIが再構成できることを確認した.さらに,上記物体が描く軌跡の性質を用い,物体が存在する領域だけの積分変換値を用い,その他の領域における積分値は別途与えた一定値を用いることによっても元円形EPIを非常によい精度で復元できることを示した.
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