2009 Fiscal Year Annual Research Report
チャネル間直交成分解析と高汎化ニューラルネットワークによるBCIの開発
Project/Area Number |
21560393
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中山 謙二 Kanazawa University, 電子情報学系, 教授 (00207945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 晃宏 金沢大学, 電子情報学系, 講師 (70303261)
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Keywords | ブレインコンピュータインタフェイス / 脳波 / メンタルタスク / ニューラルネットワーク / フーリエ変換 / 分類 / 自己回帰モデル / BCI |
Research Abstract |
本年度は,(1)脳波の多様な特徴解析,(2)多チャネル脳波の直交化によるBCIの構成,(3)自己組織形写像(SOFM)による脳波の特徴抽出について取り組んだ. (1)脳波の測定点(チャネル)数が少ない簡易脳波計を用いたBCIにおいて,脳波の特徴量として,脳波のフーリエ変換(振幅)と脳波の自己回帰(AR)モデルの係数を用いる方法を検討した.3人の被験者に対して実験を行い,有効性を調べた.ARモデルの係数の有効性については個人差があり,一般的な有効性はまだ確認できなかった.脳波のフーリエ変換(振幅)に対して,周波数分解能を最適化する方法を検討し,全ての被験者に有効であることを確認した. (2)多チャネルで測定された脳波をチャネル間で直交化する順番を変えることにより,複数の直交化された脳波データセットを得ることが出来る.これを用いて並列多重化MLNN(階層形ニューラルネットワーク)によりBCIを構成する方法を提案した.並列化するMLNNを5~10個程度にすることにより,メンタルタスクの分類特性が大幅に向上することが確認された.この方式は不安定である脳波を用いてメンタルタスクの分類を行うBCIの有望な方式であると言える. (3)脳波をSOFMにより別の領域に変換し(中間的な分類),SOFMの出力をMLNNで最終的に分類する方式を検討した.単一のMLNNで高汎化学習を行う方式とほぼ同等の性能が得られ,有効性が確認できた. 来年度は,多チャネル脳波の特徴量を種々検討する.周波数分解能の最適化,ウェブレット変換の応用等を検討する.分類器として,ベイズ分類器やサポートベクタマシーン等を検討しり予定である.
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Research Products
(2 results)