2009 Fiscal Year Annual Research Report
衛星観測データを用いた地上降雨の空間相関特性の研究とその通信回線設計への応用
Project/Area Number |
21560406
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
真鍋 武嗣 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (50358991)
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Keywords | 衛星通信回線 / 降雨減衰 / 降雨強度空間相関特性 / 降雨減衰推定法 / 熱帯降雨観測衛星 |
Research Abstract |
1. 衛星搭載降雨レーダデータの解析とデータベースの構築 熱帯降雨観測衛星(TRMM)搭載降雨レーダデータの7年間分の降雨強度プロファイルデータ(2A25)を統計的に解析することにより,日本全国各地の地表面降雨強度データについてその降雨強度累積分布累積分布が1mm/h以上の領域でおおむね細矢のM分布で良く近似できることを明らかにした. 2. 地上観測降雨強度データの解析とデータベースの構築 転倒升型雨量計で計測される1分値データから1分間高強度の累積分布を求める新しい均し処理法を提案し,従来提案されていた均し処理の手法に比べて,高い精度で降雨強度累積分布が得られることを明らかにした. 3. 衛星回線の降雨減衰測定システムの整備と降雨減衰データの取得 降雨減衰の空間相関特性を利用した衛星軌道ダイバーシティ法について実験的に検証するために,衛星方位角の異なる5つの放送衛星を1地点で受信するシステムを整備し,降雨減衰に対するダイバーシティ特性の測定を開始した.約10ヶ月に得られたデータの初期的な解析により,軌道ダイバーシティの効果は,衛星方位差が大きくなるにつれて増大するが,方位差が40度以上ではダイバーシティ効果が飽和傾向にあることが明らかになった.
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