2011 Fiscal Year Annual Research Report
情報不完備ゲームに基づくMAC層プロトコルのモデル化と利己的ユーザへの対応
Project/Area Number |
21560408
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
榊原 勝己 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (10235137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武次 潤平 岡山県立大学, 情報工学部, 助教 (10405483)
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Keywords | 移動体通信 / 情報通信工学 / ネットワーク / ゲーム理論 / 非協力ゲーム / 通信プロトコル / 利己的行動 |
Research Abstract |
無線端末の小型化に伴い,各ユーザが,通信プロトコルで設定されているパラメータを合法的に改変することが可能な通信環境が広まりつつある.この場合,ユーザは,自己の通信性能のみを向上させるようにパラメータを改変することが予想される.物理層またはネットワーク層のパラメータを改変することは効果的ではあるが,他ユーザによって改変を検知される可能性が高い.本研究では,他ユーザによる検知が困難と考えられるMAC層のパラメータ改変に着目し,ゲーム理論の枠組みの中で,非協力的な利己的ユーザが取るべき戦略を明らかに,その戦略が他ユーザに与える影響および他ユーザが取るべき防御戦略を明らかにすることを目的とする.平成23年度では,既に本研究課題研究者が発表した利己ユーザを含むスロット付アロハ方式に基づいた非協力アロハゲームに対し,正規ユーザ数を不明とすることにより非完備情報性を導入し,より現実的な,非完備情報における非協力アロハゲームを再構築した.そして,N個のユーザが存在するネットワークに新しく参加するユーザが,競合する他ユーザが利己的である確率に対する推定値に基づき,正規ユーザ,利己的ユーザのどちらになるべきかに関して数値解析を行った.その結果,参加ユーザ個人のスループットを利得とするか,あるいは参加ユーザが属するグループのスループットを利得とするかに応じで,利己的に振舞うべきと判断する閾値が大きく変化することを明らかにした.
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Research Products
(5 results)