2010 Fiscal Year Annual Research Report
ミリ波Vehicle Area Network(VAN)伝送技術の研究
Project/Area Number |
21560410
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
沢田 浩和 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (10360067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 修三 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20500218)
中瀬 博之 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (60312675)
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Keywords | ミリ波VAN / 60GHz / チャネルモデル |
Research Abstract |
自動車内ミリ波伝搬特性の研究に関しては、昨年度は車内に搭乗者がいない場合の測定データを取得したが、より実際に近い使用環境の特性を得るため、自動車内に搭乗者がいる場合について測定し、データ解析を行った。送受信アンテナは昨年度と同じ条件で、送信側をオムニアンテナ、受信側をビーム幅15度のコニカルホーンを用いた。その結果、受信側にビームフォーミシグ技術を用いて、直接波・反射波の到来する方向へビームを向けて受信した場合には搭乗者の影響は非常に小さいことが分かった。これにより、昨年開発した自動車内ミリ波チャネルモデルは搭乗者がいる場合にも有用であることが確かめられた。 ミリ波高速伝送技術の研究については、昨年度開発した車内ミリ波チャネルモデルに対応可能な、伝送シミュレータの開発を行った。伝搬測定データの解析結果から、ビームフォーミング技術を利用した場合の遅延スプレッドが2ns以下であることが確認できたため、時間領域等価の所要メモリビット数をその3倍の6ビット程度として、BPSK,QPSKのシングルキャリア伝送を基本としたBERシミュレータの開発を行った。解析結果については、今後研究発表を行う予定である。 研究は概ね申請書の計画通りに進捗しており、ミリ波伝搬測定からチャネルモデルを開発し、これに対応する伝送シミュレータも開発し、車内ミリ波通信に適した伝送方式を検討することが可能となった。最終年度は、開発したシミュレータによりミリ波Vehicle Area Network(VAN)伝送技術の確立を目指す。
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Research Products
(21 results)