2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560418
|
Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
三田 誠一 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50319373)
|
Keywords | Shingled Write Recording / 射影幾何LDPC符号 / Reed Solomon符号 / イレージャ訂正 / 硬判定反復復号 / 軟判定反復復号 / 積符号形式 / ボロノイ分布 |
Research Abstract |
将来の磁気記録方式として,Shingled Write Recording(SWR瓦葺き記録方式)が,ここ1-2年の間に有力視されるようになってきた.この記録方式では,磁化がボロノイ分布するとされている.このような磁気ディスク装置の記録方式の急展開に対処するために,誤り訂正方式および波形処理方式の両方に対して,新たな有効な方式の探索およびシミュレーションによるその効果の確認を行うことにした.SWRでは,隣接トラックの影響がビットごとに異なる.新たにSWR用シミュレータを作成し,その記録再生特性の把握を試みた.この結果,バースト誤りだけでなく,振幅が大きいビット単位の誤りがランダムに発生することが確認された.これらは,LDPC符号による誤り訂正に不向きな誤りである.このため,次世代磁気記録用誤り訂正符号として新たな戦略が必要になった.LDPC符号を基本に,Reed Solomon(RS)符号の復号方法の最近の進展(従来のシンボル単位だけでなく,ビット単位でもイレージャ訂正が可能)を考慮した新たな積符号形式の反復復号誤り訂正符号を考案した.4096バイトのデータ長さを持つロングセクタフォーマットに適用することを目標に,射影幾何LDPC符号とRS符号を積符号形態で組み合わせる構成とした.復号は,特徴のある3ステップの復号方式を考案した.第1ステップが,各パリティ行列を用いるイレージャ訂正,第2ステップがLDPC符号による軟判定反復復号,第3ステップがRS符号とLDPC符号のパリティを用いた硬判定反復復号である.これまで提案されている誤り訂正方式よりも,本提案方式が,前述した振幅が大きいビット単位のランダム誤りの訂正に優れていることが確認できた.
|