2011 Fiscal Year Annual Research Report
位相拡散フーリエ法を利用したMRIの新しい信号収集法と画像再構成法の研究
Project/Area Number |
21560438
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
伊藤 聡志 宇都宮大学, 工学研究科, 准教授 (80261816)
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Keywords | 磁気共鳴映像法 / サンプリング定理 / 高速映像法 / 再構成 / 折り返しアーティファクト / 圧縮センシング |
Research Abstract |
本研究は,医用画像診断としてますます価値を高めつつある照1において新たな画像再構成法に関する検討を行うものである.汎用法であるフーリエ変換法に位相変調パルスを追加した位相拡散フーリエ法の信号は,被写体のフーリエ変換空間に位置すると同時に被写体の置かれる物体空間にあるとみなせる.これにより,従来までの画像再構成処理に比べて,大幅に柔軟性の増した処理が期待できる. [1]位相拡散フーリエ法の信号に圧縮センシング導入による高速高画質再構成 圧縮センシングの導入により標本化定理を満足しない少数の信号から従来の標本化定理では考えられない鮮鋭な画像再生が可能となる.しかしながら,一般に信号量の減少とともに詳細構造が失われ,分解能が低下する傾向がある.本研究では,位相拡散フーリエ変換の信号は事後的に信号帯域を拡大と再生像の分解能改善が可能である特徴を利用し,位相拡散フーリエ法の信号帯域拡大処理を圧縮センシングのアルゴリズムに組み込む方法について検討を行った.その結果,少数の信号から汎用法であるフーリエ変換法の再生像を上回る分解能が得られる可能性が示された. [2]GPUによる圧縮センシング再構成の高速化 圧縮センシングによる画像再生では多数回の反復処理を必要とするため,一般に膨大な計算コストを要し,実用上の障害となっている.そこで本研究では,PCに搭載されているGPUを汎用的な処理に使用する方法により,圧縮センシングによる画像再生の高速化を試みた.実験の結果,単一画像の再構成を1.3秒で行うことができ,CPU計算に比べて約9倍の高速化を達成することができた.
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Research Products
(14 results)