2011 Fiscal Year Annual Research Report
複合型擬似生体膜を用いた光ファイバ味覚センサに関する研究
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21560445
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
森澤 正之 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (30220049)
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Keywords | LB膜 / 味覚センサ / 光ファイバセンサ / プラスチック光ファイバ / 電位感受性色素 / 感性情報工学 |
Research Abstract |
本研究は、軽量でフレキシビリティーが高く、電磁障害に強い、軽量で化学的機能性を付与しやすいという特長を有するプラスチック光ファイバ(POF)に注目し、それを用いた味物質の光学的な検出を目指している。本年度は、以下の2点を行った。 1.電位感受性色素ドープヘテロLB膜の作成と味物質に対する応答 昨年度に引き続き、ヘキサデシル基を付加したローダミンB色素とアラキン酸の混合単分子膜と、アラキン酸単独の単分子膜とを交互に累積したヘテロ構造のLB膜を作成し、POFによってその蛍光を採光し光電子増倍管で味物質に対する測定を行った。しかし、LB膜作成装置の動作不調で良好な色素ドープLB膜の作成ができなかった。そのため、味物質に対する応答も不確かなものしか得られなかった。来年度は、製膜性の良いLB膜を作成することから始める必要がある。 2.POF型味覚センサへの実現に向けたPOF型ガスセンサ,アルコールセンサなどの作成と測定 味物質とは直接の関連はないが、メタンガス、プロパンガスに対して爆発限界濃度以下での検出が可能なPOFセンサとして膨潤性ポリマクラッドを利用することにより作成できた。また、味に関連するものとしてアルコールに対するPOFセンサも作成し、酒類のアルコール濃度の測定が可能であることも確認した。さらに、湿度に関してもPOFセンサの有用性を示すことができ、味覚センサへの応用が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
LB膜作成装置の動作不良のため、良好な単分子累積膜を作成することが困難になり、蛍光色素ドープ脂質膜型のセンサの作成が困難になっているため。しかし、その一方、POFを用いたセンサに関する部分については、アルコールなどの味に関連した物質の検出可能なセンサの開発が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ガスや味に関連する化学物質を検知する膨潤性ポリマクラッド型POFセンサの研究は進んでいるので、まずはそちらを優先させて研究を進める。また、LB膜作成装置の調整も併せて進めていき、電位感受性色素ドープのヘテロ構造LB膜による苦み以外の味物質に対する応答を求めていく。
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Research Products
(3 results)