2009 Fiscal Year Annual Research Report
磁気センシングとシミュレーションによる材料経年劣化診断システムに関する研究
Project/Area Number |
21560448
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小島 史男 Kobe University, 工学研究科, 教授 (70234763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 太 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (50314042)
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Keywords | 計測工学 / 信号解析 / 非破壊検査 / 磁性 / 格子欠陥 / システム工学 / 長寿命化 / 状態監視 |
Research Abstract |
マイナーループによる磁気特性評価と材料の劣化事象との関連性を実証試験で確認し、オンサイトで実現可能な材料評価法の確立に向けた新技術の確立と実施に向けた技術課題の抽出のために以下の手順で研究を実施した。 (1)鉄鋼材料試験片による材料劣化進展と磁気的特性変化の相関性の確認 (2)劣化事象の時間進展定量評価法の構築を目的とした劣化診断データベースの構築 (3)小型磁気センサネットワークによる材料劣化経時変化の状態監視技術への適用可能性の検証 その結果下記の研究成果が得られた。 (4)磁気ヨーク型プローブで材質の評価が可能であることを確かめるため、SS400のリング試験体を用いた破壊検査と磁気ヨーク型プローブを用いた非破壊検査を行い、磁気ヨーク型プローブによるSS400の評価が可能であることを確かめた後、SS400とS45Cを被試験材料として、磁気ヨーク型プローブで材質の違いによる評価を行った.それぞれの初期磁化曲線とバルクハウゼンノイズによる違いから、磁気ヨーク型プローブによるSS400とS45Cの材質評価が可能であるということが確認できた。 (5)磁気ヨーク型プローブで機械疲労による評価が可能であることを調べるため、S45CとS45C焼き鈍し材を被試験材料として、機械疲労の違いによる評価を行った.それぞれの初期磁化曲線の傾きに変化が見られたため、透磁率と磁界の強さによる関数を導入し、評価した.導入した関数により評価できた焼き鈍しによる歪みの除去が最大透磁率付近に大きく影響を与えるということに加え、それぞれのバルクハウゼンノイズによる違いにより、磁気ヨーク型プローブによるS45Cの非破壊的機械疲労評価が可能であるということが確認できた. 以上の結果より、次年度以降実施予定の欠陥発生箇所の状況推定と変化の予測診断を行なうシステムの構築への準備が整った。
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Research Products
(10 results)