2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560449
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
吉永 哲哉 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40220694)
|
Keywords | CT / 画像再構成 / 連続法 / 非線形力学系 / ハイブリッドシステム |
Research Abstract |
医用CT(コンピュータ断層)装置の画像再構成法として連続動的再構成法を考案し,理論・数値解析,および実用化に向けた研究を行うことが本研究の目的である.連続法を実現する系は,「不連続ベクトル場をもつ微分方程式系」となる.アナログ電子回路による実現が可能となるよう系を設計していることから,ハードウェアの実装により瞬時に再構成画像が得られる.提案手法のアイデアを実用化するための諸問題を解決することが本研究期間内で実施する研究内容である.昨年度までにおいて,安定性に関する理論的問題の解決や,アナログ電子回路の試作を完了させた.さらに,診断用X線CT装置から取得した投影データに対する実験の実施環境を整備すると同時に,プログラムのプロトタイプを作成するなど,最終年度に向けた準備を行った.平成23年度において,数値実験および実際の診断用X線CT装置を用いた実験を行い,提案法と従来法(フィルタ補正逆投影法および期待値最大化法などの逐次法)による再構成画像の品質を比較した.提案法は金属アーチファクトや雑音による影響が従来法と比較して軽減され,品質が高いことが検証された.さらに,少数方向の投影に対しても提案法の有効性が確認された.低管電圧や低線量にもかかわらず従来法と比較して高品質な再構成画像が得られることは,被曝線量の劇的な低減が可能であることを示しており,本提案法の実用化が期待される. 以上の通り,申請時において設定した今年度の目標を達成させることができた. 成果の一部を国際ジャーナルや国際会議等で発表した.
|
Research Products
(7 results)