2011 Fiscal Year Annual Research Report
非線形バネ機構ロボットのための実環境適応型モーション制御システムの開発
Project/Area Number |
21560460
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
駒田 諭 三重大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10215387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 淳之 三重大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30345996)
白井 達也 鈴鹿工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (20342503)
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Keywords | 非線形バネ機構 / ロボット / 剛性 / 環境適応 / 腱駆動 / リミッター |
Research Abstract |
1.剛性可変腱駆動機構に対する改善 非線形バネ要素SATには、過大な張力を長時間受け続けていると内部の弾性体が塑性変形して特性が悪化する問題点があった。一定値を超える張力が印加された場合は弾性体ではなくワイヤが張力を引き受けるコンプライアンスリミッター機能を内蔵した新しいSATを実際に開発・改良して最終形態のSATを完成した。伸び始めは柔らかく、張力が増えるに従って非線形にバネ剛性が増加し、その後、完全にワイヤ駆動方式の動力伝達系と同等の高剛性化を実現できる。関節剛性調整機構にこのコンプライアンスリミッタ機能付きSATを導入することで関節剛性を柔らかい状態から完全に高剛性の状態まで実現可能となり、実用性が一気に向上した。三リンク柔軟関節ロボットも新規開発し直し、旧来の機構にあったガタツキを無くし、さらに軽量化が実現できた。 2.剛性可変腱駆動機構の制御手法の開発 前年度に引き続き非線形バネを用いた腱駆動機構アームの制御系の張力分配手法を開発した。ここでは、生体の肢の筋骨格系を模した構造の腱駆動アームを対象として、アクチュエータにトルク制限のある状況での代数計算による簡易な張力分配法の開発を行った。生体の肢の筋骨格系を採用することで、腱の干渉が最小限に抑えられることで、計算の簡易化が可能となった。今年度は特に、アーム先端の極座標において力指令と剛性指令に対してトルク制限を満たす中で最大限これら指令を達成するようにしている。これにより、昨年度まで行っていた関節の場合に比べ、アーム先端で作業が行い易くなる。 3.多指ハンドへの応用に向けた研究 ここでは、多指ロボットハンドの把持配置範囲計画のための新たな手法を開発した。本手法は把持物体を操ることを想定して、物体に加わる重力などの外力を考慮した把持範囲導出法を提案している。
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Research Products
(11 results)